ルリボシカミキリの青 福岡伸一 文春文庫 ★★★☆☆
タイトルからして文学的。一つ一つは他愛のない話かもしれないが、毎週毎週、起承転結のあるストーリーをこの長さにまとめ上げた著者の力量には脱帽する。
これは2008年から2009年にかけて週刊誌に連載されたものらしいが、今にして思うと、この頃は平和だった。今や、12年前に送っていたはずの「普通の生活」がどんなだったのか、もう思い出すことができない。
ミツバチが熱を出して蜜の水分を蒸発させ、蜂蜜を作り出す話は面白い。『ハチはなぜ大量死したのか』を読んでみようと思った。現在の状況に対するなんらかの警鐘を含んでいるかもしれない。(21/04/05読了 21/05/14更新)