読書日記 2025年

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物語 メキシコの歴史 ★★★☆☆ 大垣貴志郎 中公新書

ラテン・アメリカの歴史といえば、インカ・マヤ・アステカ文明がまばゆい光芒を放っているが、破壊と殺戮しかしなかったスペインの征服以降の歴史には、ほとんど見るべきものがない。実際、高校の世界史の教科書を繙いてみても、スペイン侵略以降の歴史はまったくといいほど触れられていないではないか・・・と思っていた。

しかし、スペインの侵略後すでに500年が経過しているのだから、当然、そこにも歴史はある。
メキシコは1821年にスペインから独立、クリオージョ(criollo)と呼ばれる白人による支配が始まる。
そんな中、1836年にテキサス地方が「テキサス共和国」として分離独立を宣言、1845年にはアメリカ合衆国に併合される。
その後、アメリカ軍の侵略により米墨戦争が勃発。メキシコは大敗を喫してアルタ・カリフォルニアと呼ばれた広大な領土(現在のカリフォルニア州・ネバダ州・ユタ州全域、およびアリゾナ州・コロラド州・ニューメキシコ州・ワイオミング州の一部)を割譲させられるという屈辱にあう。その結果、メキシコは国土の約半分を失った。
その後、ベニート・フアレス、ポルフィリオ・ディアスといった先住民系(メスティソ)が国家の舵取りをする時代になるが、それは独裁的長期政権であった。
1910年からはメキシコ革命の時代となる。とはいえ何か劇的な事件が起きたわけではなく、政権は目まぐるしく変わり続けた。

カリフォルニアといえばアメリカの発展の象徴のような土地だが、かつてはメキシコ領だったのだ。 なぜ、アメリカ合衆国は発展し、ラテン・アメリカは発展できなかったのだろう。(25/12/15読了 25/12/17更新)

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