2001年 42冊
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「天の瞳 -少年篇 I,II-」 | 灰谷健次郎 | 角川文庫 | ★★☆ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「ダライ・ラマ自伝」 |
Dalai Lama |
文春文庫 |
★★★ |
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かつて中国政府は、チベットにおいて数々の残虐行為を行ってきた。何十万というチベット人民を虐殺し、無数の寺院を破壊し、貴重な文化財を略奪した。圧倒的多数の漢人をチベットに移住させることによって、チベットの民族と文化を抹殺しようという政策は現在でも続いている。実際にチベットを訪れ、中国による植民地支配の現状を目の当たりにしてきた私には、それを世間に知らしめる義務があるだろう。 しかし、ダライ・ラマは偉大である。彼は言う。「・・・わたしは憎しみでこのような酷い事実を語っているのではない。起こったことは起こったのだ。だからこそ未来を見つめて生きて行くしかないといいたいのだ。」 ダライ・ラマは何とユニークで愉快な発想をする人だろう。彼は、チベット全土を平和公園にすることを提案している。そうすれば、中国とインドという世界第1・第2の人口を擁する大国の緩衝地帯としての役目を果たすこともでき、一石二鳥というわけだ。この考え方が無邪気だとか、理想主義だとか言う人は、資本主義に毒されているだけだ。政教一致のチベットならば、本当に実現できそうな気がする。広大な国土を有するチベットでこれが実現したら、地球環境、ひいては人類に及ぼす影響は計り知れないだろう。 仏教徒こそ、真の平和主義者である。大体歴史を繙いてみても、世界中でドンパチやっている連中はみんな一神教を信奉する連中ではないか(戦前の日本を含めて)。なんていうと、当のダライ・ラマは顔を顰めるのだろう。ともあれ、社会主義が挫折し、資本主義も閉塞している現在において、仏教的世界観こそが21世紀を生きる処方箋であるように思えてならない。('01.12.2) 「家族の標本」 |
柳美里 |
角川文庫 |
★★ |
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「立花隆先生、かなりヘンですよ」 |
谷田和一郎 |
洋泉社 |
★★ |
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立花隆の著作の質が落ちたのは確かだと思う。私もかつては、立花隆ワールドにどっぷりと浸かっていた。「精神と物質」は、揺らいでいた私の心をサイエンスの世界に引き戻してくれた思い出深い本だったし、生物物理若手の会・夏の学校では、「人間とは何か」をテーマに「サル学の現在」「脳を究める」にちなんだ人を呼んできたこともあった。だけど、「脳を鍛える」を読んだときには、彼の傲慢さが鼻につくようになった。エラそうなこと言ってるけど、自分は言うほど教養があるのか、と。特に、物理学に関する記述は薄っぺらだった。 この本だけを読むと、立花隆って何ていい加減なことを書いているんだろうと唖然とする。しかし、実際に彼の著作を読んでみるとそれほどひどい印象を受けないのは、彼の著作が読み易いために、じっくりと読む必要がなくて流し読みしてしまうというトリックがあるからだろう。
立花隆がこの本に対してどう反論に出るのか、楽しみである。('01.11.16) 「文明の衝突と21世紀の日本」 |
Samuel P. Huntington |
集英社文庫 |
★★☆ |
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現在唯一の超大国であるアメリカは、京都議定書や核廃絶決議案の例が示す通り、もはや尊敬される国ではなくなりつつある。NYでの例の事件は、アメリカ凋落の始まりの象徴として記憶されることになるのかもしれない。それどころか、いずれアメリカという国自体が内部から崩壊するのではないか、という気さえする。社会主義という壮大な実験が失敗に終わったように、アメリカ社会の存在そのものが極めて不自然なもの思えてくる。 この本曰く、現在世界には7つないし8つの異なる文明がある。それは、西欧文明、東方正教会文明、中華文明、日本文明、イスラム文明、ヒンドゥー文明、ラテンアメリカ文明、そしてアフリカ文明である。ラテン・アメリカは一つの文明か、仏教文明はこの中に含まれないのか、あるいは、なぜフィリピンやニューギニアが西欧文明なのか、などいくつかの疑問はある。しかし注目すべきは、日本文明が西欧文明や中華文明と並んで一つの独立した文明であるという点である。そして日本文明は、国家と文明がほぼ完全に一致しているという点で特異である。この身軽さによって、日本文明は2000年近くも存続してきたし、世界で初めて西欧化せずに近代化することに成功したのである。しかし著者の指摘通り、なるほど日本には、イスラム社会のネットワークに見られるような、近親間を覚える仲間の国がない。日本は孤立しているのだ。 この本の予言に従えば、21世紀は再びキナ臭い時代になるだろう。戦争は全く肯定しないが、多様化へと向かう方向性そのものは、一色に塗りつぶされたノッペラボーの世界よりもはるかに健全だと思う。('01.11.13) 「数学者の言葉では」 |
藤原正彦 |
新潮文庫 |
★★☆ |
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「面白い、非常に面白い」という父・新田次郎の評価通り、つい声を出して笑ってしまう。「作家になるための条件は、名文を書く力ではない。読者を引っぱって行く力である」。
筆者曰く、学問を志す人の性格条件は、 最後に一つ、箴言を書いておこう(自戒を込めて):「生命を燃焼させなければ真理は見えてこない」。('01.11.7) 「槍ヶ岳開山」 |
新田次郎 |
文春文庫 |
★★☆ |
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山岳小説と歴史小説を見事に融合させ、しかも人間模様を適度に織り交ぜて小説として実に面白く仕上がっているのは、流石に新田次郎のなせる技である。('01.10.27) 「方向オンチの科学」 |
新垣紀子・野島久雄 |
講談社ブルーバックス |
☆ |
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著者の主張は今ひとつはっきりしないが、どうも「本当は"方向オンチ"なんてない」という自己否定であるように思われる。しかし、方向感覚の善し悪しという人間を測る尺度は厳然として存在する訳だし、都市生活者にとっての方向オンチは単なる笑い話のネタに過ぎないかもしれないが、山での道迷いは遭難に繋がる可能性がある(現に繋がった)のだから、そんな悠長なことは言っていられないはずだ。('01.9.27) 「空へ」 |
Jon Krakauer |
文春文庫 |
★★★ |
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どうしてこんなことになったのか?理由は明らかである。実力がなくても、カネ(一人6万5千ドル)さえ払えば誰でも連れて行ってもらえるのだ。ルート工作や荷揚げを全てやってもらって、張り巡らされた固定ロープを伝って頂上まで引っ張り上げられることに何の意味があるんだろう。それに、エヴェレストの山頂なんていうのは、たとえ到達できたとしてもとても感動できるような場所ではないらしい。 結論は、「山になんか登るな」ということだろう。「チョモランマ」とは、「世界の母なる女神」。神々の領域に土足で踏み込んで、女神を陵辱するからこんなことになるのだ。ヒマラヤはすっかり穢されてしまった。そして、その地に昔から住むシェルパ達も醜い欧米流の価値観に毒されてしまった。 この本は一気に読めてしまうが、読んだ後は実に暗澹とした気分にさせられる。何の希望も与えてはくれないが、現状を知っておくことは必要である。('01.9.16) 「冒険物語百年」 |
武田文男 |
朝日文庫 |
★★ |
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「知っておきたい薬の常識」 |
平山令明 |
講談社現代新書 |
★ |
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「新編 銀河鉄道の夜」 |
宮沢賢治 |
新潮文庫 |
★★☆ |
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「言語の興亡」 |
R. M. W. Dixon |
岩波新書 |
★★☆ |
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第二の主張は次のようなものである。急速に言語の多様性が失われつつある現在、言語学者は何よりもまずフィールドワークに出かけ、未知言語の記載につとめるべきである。さもなくば、数多くの言語は人知れず永久に消滅することになるだろう。この点は大賛成である。だが、保全言語学というのは保全生物学より難しそうだ。「生物の多様性を守るべきだ」という命題は現代社会の価値観ではほとんど誰が見ても正しいのだが、言語の場合はそうはいかない。話し手が、地域社会だけで通用する母語を自ら進んで放棄して、より優勢な言語のみで子供に話しかけるという現象は世界の到るところで起こっている。言語の多様性の減少という現実は、残念ながら、決して食い止めることはできないのだ。 今日の、(特に南北アメリカ大陸・オーストラリアの)言語の大量絶滅をもたらしたのは白人による侵略に他ならない。さてここで、キリスト教宣教師の存在について考えてみたい。21世紀の現在においてもなお、キリスト教宣教師は東南アジアやアマゾンのジャングルの奥地に分け入って、学校を造ったり、洋服を着ることを奨励したりしている。しかし、こんなことは早急に禁止すべきだと思う。たとえ宣教師が先住民の文化を最大限に尊重して、先住民の言語を記録することでその保護に一役買ったとしても、キリスト教の布教そのものが先住民のアミニズム的な信仰を破壊するのだから悪であると言いたい。現代の世界においては、キリスト教の教えを広めるよりも、地球上に残された貴重な先住民コミュニティーの文化を保護することの方が遙かに大切なのではないだろうか? 言語学、特に比較言語学を志そうと思ったら、まずは語学を修得しなければならない。複数の言語をマスターしていなければグローバルな研究はできないのだから、言語学者は大変である。しかしそれでもなお、一人の人間が地球上のあらゆる言語に精通することは不可能だから、言語学の統一理論なんて決してできそうにない。('01.8.11) 「言葉のレッスン」 |
柳美里 |
角川文庫 |
★★ |
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「インカを歩く」 |
高野潤 |
岩波新書 |
★★ |
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「愛を乞うひと」 |
下田治美 |
角川文庫 |
★★☆ |
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「アフリカで寝る」 |
松本仁一 |
朝日文庫 |
★★ |
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「宇宙からの贈りもの」 |
毛利衛 |
岩波新書 |
★★☆ |
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「四人はなぜ死んだのか」 |
三好万季 |
文春文庫 |
★★☆ |
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「殉死」 |
司馬遼太郎 |
文春文庫 |
★★ |
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「ことばと国家」 |
田中克彦 |
岩波新書 |
★★ |
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その他、この本にはなるほどと思わせる指摘がいくつかある。例えば、アイヌ語は外国語か?そう、日本語には「日本国内にある日本語以外の言語」を指す言葉がない。あるいは、小学生の時、確かに「国語愛を描いた作品」として教わった「最後の授業」とかいう短篇は、なるほど「言語的支配の独善をさらけ出した・・・植民者の政治的煽情の一篇でしかない」のだ。('01.6.21) 「外国語の水曜日」 |
黒田龍之助 |
現代書館 |
★★☆ |
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ちょっと読者に迎合している感じの文体(「理系」「文系」とかいう区別にミョーにこだわってみたり)はあんまり好きではない。('01.6.17) 「海と毒薬」 |
遠藤周作 |
新潮文庫 |
★★☆ |
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「ゲノムが語る23の物語」 |
Matt Ridley |
紀伊國屋書店 |
★★ |
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「化学に魅せられて」 |
白川英樹 |
岩波新書 |
★★ |
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「自閉症からのメッセージ」 |
熊谷高幸 |
講談社現代新書 |
★☆ |
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「心にとどく英語」 |
マーク・ピーターセン |
岩波新書 |
★★ |
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「秘境の山旅」 |
大内尚樹 編 |
白山書房 |
★☆ |
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「ロシアについて」 |
司馬遼太郎 |
文春文庫 |
★★☆ |
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いつもながら、司馬史観は壮大なスケールで展開される。曰く、シベリアはロシアという巨人の長すぎる左腕である。欧露という右腕(ききうで)をまわして長大な左腕の痒みを掻こうとする場合、右腕の寸法が足りず、たえず無理な体形をとったり、不自然な運動をせざるをえなくなったのだ。('01.5.13) 「自閉症だった私へ」 |
Donna Williams |
新朝文庫 |
★★★ |
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「世界遺産・太鼓判55」 |
世界遺産を旅する会 編 |
小学館文庫 |
★☆ |
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「英語とわたし」 |
岩波新書編集部編 |
岩波新書 |
★★ |
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「せんせいけらいになれ」 |
灰谷健次郎 |
角川文庫 |
★★ |
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「海の物語」 |
灰谷健次郎 |
角川文庫 |
★★ |
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「レナードの朝」 |
Oliver Sacks |
ハヤカワ文庫 |
★★★ |
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付録6「カオスと目覚め」は面白そうだが、翻訳者の力不足。 映画版も観てみたが、原作とは全く異なっていた。ロバート・デ・ニーロの後半の演技、特に回転眼球発作は恐ろしいほどの迫力がある。映画の中に一人だけ本物の患者が登場しているらしいが、誰だか分からなかった。('01.3.8) 「心は孤独な数学者」 |
藤原正彦 |
新潮文庫 |
★★★ |
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特に興味深いのは、毎晩ヒンドゥーの女神ナーマギリが公式を示してくれたというラマヌジャンである。彼は高校しか卒業しておらず、「証明」という数学のルールもよく理解していなかったという。彼が見出した3254もの美しい公式は、1997年になってようやくその全てが証明された。アインシュタインがいなくても10年か20年後に相対性理論は発見されていただろうが、ラマヌジャンの見出した公式は「なぜこんなものを思い付いたのか見当も付かない」ので、彼がいなかったら100年たった現在でも発見されていなかったかもしれないという。ラマヌジャンは、イギリスのハーディによって人類史上に名を残すことになったが、ハーディはラマヌジャンの数学は理解しても彼の苦悩は決して理解しようとしなかった。そこには植民地インドと宗主国イギリスという時代背景もあっただろう。結局ラマヌジャンは32歳の若さで夭逝してしまう。 数学は、地球以外の星でも通用するような普遍的な真理であるはずなのに、なぜヨーロッパで発展したのだろうか?ここにもまた、「文化とは人類の知の積分値」という「銃・病原菌・鉄」的構造が見出されるような気がする。('01.2.12) 「続・科学の終焉〜未知なる心〜」 |
John Horgan |
徳間書店 |
★★☆ |
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精神病理学では、クスリは確かに効くけれど、「プラシーボ」(例えばただのビタミン剤)も同じくらい効くという指摘は面白い。社会進化学的なアプローチは、一瞬流行ったとしてもやがて消え去るだろう。なぜならそれは説明の言い換えに過ぎないから。人工知能とかいう前時代的な研究に関しては、コンピューターは確かに速く、小さく、安くなって社会に浸透したけれど、ほとんど「賢く」はならなかった。量子脳理論あたりになってくると荒唐無稽すぎて検討するに値しない。結局私もミステリアン主義だ。('01.2.7) 「世界遺産・行ってみたい55」 |
世界遺産を旅する会 編 |
小学館文庫 |
★☆ |
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「世界遺産・厳選55」 |
世界遺産を旅する会 編 |
小学館文庫 |
★★ |
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「司馬サンの大阪弁 〜'97年版ベスト・エッセイ集」 |
日本エッセイスト・クラブ編 |
文春文庫 |
★★☆ |
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「セブン・イヤーズ・イン・チベット」 |
Heinrich Harrer |
角川文庫 |
★★★ |
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