Home > マラソンの記録 > 2015年 勝田全国マラソン
グロス:3時間57分38秒(4084位)
ネット:3時間54分57秒
Start 0:02:42
5km 0:30:11 0:27:29
10km 0:58:29 0:28:18
15km 1:27:01 0:28:32
20km 1:54:48 0:27:47
ハーフ 2:00:45
25km 2:22:13 0:27:25
30km 2:49:48 0:27:35
35km 3:17:32 0:27:44
40km 3:44:46 0:27:14
Finish 3:57:38 0:12:52
ラップが美しい。35〜40kmが最速なのだ。
2年連続で、25キロ過ぎに過呼吸になり、30キロ過ぎに脚が攣りまくり、35キロを過ぎると歩くこともままならないという大失態を繰り返した。こういう地獄のようなレースはもう二度としたくないと思い、秘策を講じた。
といっても大したことはないのだが、『マラソンは「ネガティブスプリット」で30分速くなる!』とか『30キロ過ぎで一番速く走るマラソン』とかいう本を読んで、それを文字通りに実践しようと思ったのである。「ネガティブスプリット」というのは、前半よりも後半の方がスプリットタイムが速くなるような走り方のことだ。(今回は、前半:01:58’03”、後半:01:56’53”)
フルマラソンで一番やってはいけない走り方は、目標タイムを設定して(例えばサブ4なら5キロ28分20秒)、前半に貯金を作るべく目標タイムよりも早めのペースで突っ込み、30キロを過ぎたらひたすら粘ればいいやと考えることである。実際には、前半で作れる貯金はせいぜい5分くらいに過ぎず、その程度の貯金は終盤にちょっとでも歩けばすぐに吹っ飛んでしまうのだ。
ある程度フルマラソンを走れる人にとっては当然なのかもしれないが、今回走りながらずっと心に留めていたのは、「何キロ走ったか」ではなく「残り何キロか」ということだった。10キロ走ったらあと皇居6周、20キロ走ったら残り皇居4周、という風に考えるのだ。
30キロ過ぎで一番速く走る走り方が実践できると、30キロ以降はほとんど誰にも抜かされず、逆に何百人ものランナーをゴボウ抜きすることになる。だから、ますます元気に走れるようになるのだ。
これでフルマラソンは7回目だが、今回は7レース中4番目の成績で、タイム的には決して良いとはいえない。正直、体調がベストなら3時間50分は切れると思っていたのだが、まぁレース直前に体調が悪くなるのは毎度のことである。
とにかく、3年ぶりにサブ4に返り咲くことができたのは素直に嬉しいし、ほっとした。何より、次に繋がる走り方ができたのが良かった。
そして、今回はこれまでで一番ラクなフルマラソンだった。
・・・最後の500mを除いては。
昨年の12月は絶好調だったのだが、お約束と言うべきか、元日のマニラで冷たい雨に打たれて風邪を引いた。風邪は数日で治ったものの、その後喘息を発症し、夜間に咳が出て眠れない日々が続いた。薬を飲むと走れなくなるため、少し良くなったからと飲まないでいたら、直前に再発した。
勝田は終盤にコブがあってキツいコースだが、4年前に初めてサブ4を達成した相性の良い大会である。その時の成功体験を踏まえて、水戸に前泊することにした。
前日にマッサージを受けてから夕方に水戸入りし、偕楽園に行った。金沢の兼六園、岡山の後楽園に次いで、これで日本三名園を制覇したが、失礼ながら偕楽園が一番ショボかった。しかし、広大な梅園があるので、梅のシーズンには素晴らしいに違いない。
泊まったホテルは、水戸駅から徒歩5分、2食付き5700円という素晴らしいものだった。しかも、夕食も朝食もご飯食べ放題なので、カーボローディングに最適である。ランナーもたくさん泊まっていた。
当日は快晴だった。普段、極寒の夜の皇居しか走っていないのでどんな格好で走るか悩ましかった。長袖シャツ1枚と夏用タイツで走ったが、暑すぎず寒すぎず、丁度良かった。
また、今回初めて、脚の攣り防止のため、スタート前に「芍薬甘草湯」を服用してみた。一袋持って走ったが、結局使うことはなかったので、確かに効果はあるのかもしれない。
スタート。
心拍が上がりすぎないように、とにかく抑えて行こうと思った。
最初の5キロは最低28分半はかけるつもりでいたが、27分半で入ってしまった。CブロックとDブロックが混在した辺りから出発したため、周囲に引きずられて速くなりすぎたようだ。そこで、敢えてペースダウンすることにした。
10キロを過ぎてからの皇居6周なので、そこまでは疲労ゼロで乗り切らねばならない。
普段なら10キロを過ぎると自然とペースが上がって来るのだが、今回はちっともテンションが上がってこない。たるい。やはり体調が宜しくないようだ。
喘息のクスリの影響か、やたらと喉が渇き、毎回水分を補給する。
15キロを過ぎると、早くも左足のふくらはぎに張り感を覚える。練習の時よりも脚に疲労が溜まるのが早い。これは、今回もまたダメか・・・と思った。
20キロを通過。思ったよりもペースが上がらないが、淡々と走る。
25キロを通過。あと皇居3周。この辺りから、次第に先行する人を追い抜くことが多くなる。しかし、道幅が狭くて追い越しにくい。追い越しを掛けるためには、車が走っている左側ギリギリを走行し続けなければならないのだが、エイドが右側にあるため、その都度蛇行しなければならないのが煩わしい。
水分と食糧は、面倒臭がらずにできるだけ補給するようにした。梅干し、プチトマト、イチゴミルクが有り難い。
沿道に脚攣り防止スプレーが置いてあったので、予防のため、一旦停止して脚にかけまくる。
30キロ通過。そろそろギアを入れても良いだろう。1発目のパワージェルを投入する。
しかし、この勝田マラソンは非情である。32キロから37キロ地点にかけて、激しく下って急激に登り返すというコブが3連続で出現するのだ。一体なぜこういうコース設定になっているのか、この坂はランナーの脚を攣らせるために存在しているとしか思えない。
ここで攣ったら一巻の終わりなので、できるだけふくらはぎを伸ばさないように、じわじわ登る。せっかく良い感じで走っているのに、坂にペースを乱される。しかし、坂を登り切ると、再びゴボウ抜きモードに入る。
35キロ通過。まだまだ走れそうだ!脚の張りも気にならない。どんどん抜かす。しかし、過呼吸になるのが怖くて、追い込みきれない。
2発目のパワージェルを投入する。
これまでは、35キロから先はひたすら長く、辛いだけだった。腰は落ちまくり、内臓がボロボロになったような感覚に陥っていた。今回は、まだカメラに向かってポーズを決める余裕があった。
40キロを通過。早く終わってくれ・・・。あとは、時計台から竹橋までの距離を走り切ればいいのだ。
と、残り500メートルというところで、心拍が急上昇し、過呼吸に襲われた!!!! 他のランナーがスパートをかける中、逆に突然大失速し、歩くようなペースになってしまう。なんということだ!
フラフラになりながらも前進していくと、角を曲がった芝生の先にゴールゲートが見えた。こうなったら過呼吸も関係なく、猛ダッシュ。ゴールと同時に芝生の上に倒れ込んだ。酸素吸入が必要なほどの苦しさだった。
最後の500メートルさえなければ、あと2分くらい縮められたはずだ。
一体この現象がなんなのか、そもそもこれは過呼吸なのか、よく分からない。これを防ぐためには、ひたすらスピード練習を積んで心肺を鍛えるしかないのだろうか。
しかしその反面、脚へのダメージはほとんどなかった。もう少し頑張れたような気もした。