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いきなり目指していた列車に乗り遅れ、予定が大幅に狂う。その結果木曾福島駅からのバスがなくなってしまい、軟弱にも登山口までタクシーを利用してしまう。が、何故か「茶臼岳登山道」という謎の道に入り込み、貯金を全て使い果たした上無意味に疲労する。
やっと4合目に到着したときは既に11時半だった。山道に入って漸くペースをつかんだ。それにしても殆んど人に会わない。木曾駒は中央アルプスの盟主なのに、そんなにマイナーなのか?
7合半を越えたあたりから高山帯に突入。9合目で稜線に出ると急に風が強くなり、荒涼とした風景に変わる。
16時25分、登頂成功。

木曽駒ヶ岳山頂

その日は、山頂から少し下った山小屋に泊った。驚くべきことに、その山小屋で先週南木曾岳の山頂で出会ったグループに再会した。しかも、その人たちは千種区の山歩きの会だった。全く不思議なこともあるもんだ。

翌朝目を覚ますと、大雨の音がしてゲッソリする。
雨の中を出発し、木曾駒の山頂を再び越えて、宝剣岳(2931m)を目指す。途中、中岳(2925m)のピークあたりで突然晴れてきた。鎖を頼りにスリリングな岩場を攀じ登り、宝剣岳山頂に到着。
南アルプスの山々の稜線が連なり、その間から富士山が頭一つ分浮き上がっている。反対側に目を転ずれば、御嶽が美しく輝き、その傍らには白山が控え目に頭を出している。乗鞍から続く北アルプスの山並みは木曾駒の陰に隠れて見えないが、南北アルプスの中央に、空木岳へと続く縦走路が走っている。やっと、日本の山の配置が分かってきたぞ!

宝剣岳山頂より御嶽をのぞむ

千畳敷と南アルプスの山並み

暫くそこに滞在した後、再び木曾駒へ戻る。その1時間の行程の間に一気に霧が立ち込め、3度目に木曾駒のピークに立ったときにはもう何も見えなくなっていた。
9時、下山開始。7合目を過ぎたあたりから雨が降り出した。
飯も食わずに歩き続け、午後2時、麓の「駒の湯」という温泉に到着。
ゆっくりと温泉につかった後、タクシーに便乗させてもらって木曾福島駅へ。
そこでやっと食事にありつき、生ビールで至福の時を味わった。
初の一泊二日の単独山行だったけど、出会うのは中高年ばかりで、俺は一体何をやっているんだろうという感じだった。しかし、また、登らなければならない…。

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