Home > 世界中の山に登りたい! > 金剛山〜大和葛城山

08:00 宿(天王寺)出発
08:34 阿部野橋駅発(近鉄)
09:30 河内長野駅発(バス)
10:00 金剛登山口着、登山開始
11:15 金剛山山頂!
12:15 山頂発
13:20 水越峠
14:40 大和葛城山山頂!
15:22 山頂駅発(ロープウェイ)
16:02 葛城ロープウェイ発(バス)
16:39 御所駅発(近鉄)
16:52 尺土駅発
17:20 阿部野橋着
19:49 新大阪発(新幹線)

神戸出張のついでにひと山登ってくることにした。宿はアプローチの便を考えて天王寺(=あべの橋)に取った。連日連夜の飲み食いで肝臓、胃腸、肉体いずれも疲労していた。前日もダメ押しでK氏と鶴橋で焼き肉をたらふく喰ってしまった。身体が重い。疲労を引きずったまま、予定より大幅に遅れて8時にチェックアウト。

ディープな近鉄南大阪線に乗って河内長野へ。そこから金剛登山口へのバスは15分間隔でバンバン出ている。
登山口から山頂までは、ひたすら階段が続く最悪の道だった。随分と人が多いが、みんな軽装で、空身でジョギングしている輩もいる。ここは日曜日の午前中にトレーニングとして来るべき所だったようだ。
一方の私といえば、出張後なのでやけに荷物が多い。60リットルのザックを満タンにして、喘ぎながら登っていく奴は私以外には誰もいなかった。

山頂に着くと、いよいよその訳がはっきりとした。
「金剛錬成会」とかいう組織があって、登頂するごとに、少年時代のラジオ体操よろしくカードにハンコを一つ押してくれるのだ。驚くなかれ、最多登頂記録は、なんと10000回である!人生80年としても約29220日しかないから、これがいかに偉大かつ酔狂な記録であるかが分かる。そして、それに続いて数千回の登頂記録を持つ人たちが何十人もいるのだ。ここは、日本でもかなり特異な山であるようだった。

毎度のことながら、出発したときには晴れていたのに山頂に着くころにはすっかり曇っていた。「金剛山頂」という立派な標識のある広場(国見城跡)は大勢の人で賑わっているが、真のピークは鬱蒼とした木立に覆われた葛木神社の境内にある。

金剛山山頂にて

金剛山頂の葛木神社(ややこしい・・・)

葛木神社に参詣後、北側に向けて下山を開始する。
大日岳、六道ノ辻を経て太尾道へと至る道は、先ほど登ってきた道とは対照的に何の標識もなく、ほとんど人に会わない。
しかし、山を下りながら、私は少々後悔していた。天気も下り坂で、今にも雨が降り出しそうな気配である。大和葛城山に向かうべく北側に下山しているが、そうするともうひと山越さない限り帰れないのだ。素直にバスの頻発している南側に下りて、ゆっくりと観光でもして帰るべきではなかったか?

そうはいってももはや引き返せないので、焦って駆け下りると、約1時間で車道に出た。水越峠というバス停があるが、富田林へ向かうそのバスは1日に4本しかない。次のバスは1時間半後だ。
こんな所で待つくらいなら山越えをした方がマシということで、覚悟を決めてダイヤモンドトレールに取りつく。しかし、これまた頂上まで延々と階段の続く悲惨な道だった。
しかも、金剛山よりもずっと急な登りで、地面がえぐられていて非常に歩きにくい。キツい。

1時間ちょっとで葛城山山頂に到着。
山頂付近は広々とした草原になっていて、箱根山に似た雰囲気。ここは景色を楽しむための山であって、宗教の香りはしない。展望は金剛山よりもずっといいようだ。まずは南側に金剛山が大きい。東に目を転ずれば、奈良盆地に畝傍山、天香具山、耳成山の大和三山がかわいらしく頭を出している。その奥には、大台ヶ原の山々もぼんやりと臨まれる。
しかし、山頂に着くと同時にいよいよ雨が降ってきやがった。出張中、毎日快晴だったんだが…。

葛城山より金剛山

葛城山より奈良盆地、大台ヶ原方面

なんせ今日中に東京に帰らなければならなかったので、不本意ながらロープウェイを使うことにする。まぁ下りだから良しとしよう。僅か6分で下山。
しかし、そこから家までの道のりは長かった…。新幹線に乗る前にどうしても汗を流しておきたかったので、新大阪駅のカプセル・ホテルで休憩し、サウナ付きの豪華な風呂に入った。結局家に辿り着いたのは11時半だった。
トシのせいで、その後数日間疲労が抜けなかったことは言うまでもない。(04/12/18)

Copyright 2015 Yoshihito Niimura All Rights Reserved.