Home > 世界中の山に登りたい! > 三頭山

05:35 吉祥寺駅発(中央線)
06:04 立川駅発(青梅線)
07:30 奥多摩駅発(バス)
08:00 小河内神社前バス停
08:45 三頭山登山口
09:45-09:55 イヨ山
10:35 ヌカザス山
11:05-11:15 入小沢ノ峰
12:10-12:20 三頭山中央峰
12:30 三頭山東峰
12:40-12:55 再び三頭山中央峰
13:15-13:20 大沢山
14:20-14:30 槇寄山
15:25 車道
17:28 温泉センターバス停発(バス)
18:37 武蔵五日市駅発(五日市線)

三頭山は、奥多摩三山の最高峰である。かつては奥多摩の秘境と言われていたが、麓に「都民の森」などというものができて以来公園化されてしまい、整備された遊歩道をたどって1時間足らずでピークを踏むことができる。
しかしながら、長大な尾根を落ち葉を踏みならしながら歩かない限り、奥多摩に行ったとは言えない。そこで、奥多摩側から入り、桧原側に抜けるコースを歩いてみることにした。

日の短い時期にこのコースを歩くには、とにかく早く登山口に着かなければならない。中央線へのアクセスが良好な実家に泊まると、自宅から出発するよりもアプローチが1時間も短縮されることが判明。都内での移動時間がバカにならないのだ。
ちょうど年始の挨拶のため実家に来たので、そのまま宿泊。4時半に起床し、某駅始発の井の頭線に乗り込む。

小河内神社でバスを降りる。気温は氷点下2度。
眼下の奥多摩湖に、ドラム缶でできた浮き橋が架けられていて、度肝を抜かれる。
対岸へ渡り、悪路を強引に登って車道へ出る。

ドラム缶の浮き橋

車道を歩いていくと左手に階段があって、そこからトレースがついているが、これはダミーなので入り込んではいけない。ここでいきなり30分ロスする。実際の登山口はもっとずっと立派で、標識もしっかりしている。
天気は快晴。しかし、頂上に着く頃には曇って何も見えなくなっていたのは毎度のことだ。
登山道は、容赦ない急登の連続である。登り初めて1時間で、踵が擦れて早くも足が痛くなる。
最初のピーク、イヨ山を越えるとなぜか傾斜はますますきつく、足場も悪くなる。
日本中が記録的な豪雪に苦しんでいるというのに、ここにはほとんど雪がなかった。アイゼン不要。都内では前日に雨が降ったので、雪の心配をしていたが、全くの杞憂だった。その代わり、非常に風が強い。

山頂直下でも積雪は1センチほどだった。御堂峠で道は二つに分かれる。木の階段を登って、やっと頂上(中央峰)に辿り着いた。3時間半もかかった。
ここは富士山の展望で有名なのだが、予想通り何も見えない。
一旦戻って東峰へ。こちらには展望台があって、奥多摩三山の残る二峰、大岳山とわずかに御前山が見える。が、やがて雲が湧き上がってきてこの二山もかき消されてしまった。

三頭山東峰より大岳山と御前山(左)

三頭山山頂

三頭山山頂付近より富士山方面

桧原側の数馬への下山道は中央峰から付けられている。先に東峰へ行くべきだった…。再び階段を下りてから登り返し、中央峰へ戻る。ほどなく雪がちらつき始めたので、下山することにした。
下山道は、樹木に覆われた展望の利かない尾根道である。やがて陽が差してぽかぽかと温かくなってきた。
今からだと、3時半のバスはちょっときついが、その次は5時半までバスがない。まぁ焦ることはない、のんびり行こう。今から8年ほど前、登山を再開したばかりの頃を思い出した。あの頃の自分があって、今の自分がいる。初心忘るべからず、だ…。そう、俺は、ただ歩き続けていくだけだ。

槇寄山が近づいて来ると再び風が強くなってきて、そんな甘い感傷に浸っている余裕はなくなった。
槇寄山山頂では身体が吹き飛ばされそうな猛烈な強風に見舞われた。ここからは樹林越しに今登ってきた三頭山が見えるが、雪がないので砂埃がひどく、目も開けていられない。

槇寄山より樹林越しに三頭山をのぞむ

ここまで来れば下界まではそう遠くはない。民家の横を抜けて車道に出て、もう少し歩くと、桧原村営「数馬の湯」に着いた。靴下を脱ぐときに、右足の踵の水ぶくれが破けて皮がベロリと剥けてしまった。右足を湯に浸けると激痛が走る。せっかく温泉に来たのに、片足しか入れなかったのは誠に情けなかった。(06/01/11)

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