Home > 世界中の山に登りたい! > 行縢山周回:行縢の滝〜雄岳〜雌岳
0600 宮崎市発
0800-0810 青少年自然の家駐車場
0825 行縢神社発
0910-0920 行縢の滝
0930 分岐点
1020-1100 雄岳山頂
1145 分岐点
1225-1240 雌岳山頂
1335 分岐点
1410 行縢神社着
宮崎における難読地名の一つ。これで「むかばきやま」と読む。「むかばき」とは、武士が馬に乗るときに付けた脛当てのことらしい。
西上州の山を思わせるその特異な山容は、一度見たら忘れられない。雄岳・雌岳と称される二峰からなり、パックリと割れた両岩峰の間には、日本百名瀑にも選ばれた行縢の滝が流れ落ちる。
ヤマトタケルノミコトが九州遠征の際、「布引の矢筈の滝を射てみれば 川上たける落ちて流るる」と詠んだという、由緒ある山である。
東九州道を北上し、家からジャスト2時間で登山口の駐車場に着く。行縢神社に参詣してから登山開始。
巨岩のゴロゴロした道を登っていくと、行縢の滝に着く。滝の直下から見上げると、その迫力に圧倒される。垂直に切り立った崖を流れる滝の落差は、実に77メートルもある。
雄岳に向けて登っていく。照葉樹の自然林と杉の人工林が目まぐるしく変わる。
そうして辿り着いた雄岳山頂は、かなりの高度感だ。延岡の町と太平洋が一望の下である。
この山はとてもメジャーなはずなのに、山頂には誰もいなかった。
雌岳に向けて縦走を開始する。縦走と言っても、一旦登山口とは反対側の麓に下りて、また登り返すのだ。
北岳へ向かう尾根に入ると、途端に標識が消え、道が心細くなる。これだから宮崎の山は侮れない。地元の山岳会が付けてくれたピンクテープがたくさんあるが、こうなるとGPSが生命線である。そこは抜かりなく、フル充電のスマホバッテリー予備を2個持ってきた…と思いきや、充電用のケーブルを忘れるという失態。途中でバッテリーが切れたら終わる、と思うと気が気でなかった。
麓に下りて川沿いの道に入る。道がわかりにくいが、小屋の残骸があるところを見ると、かつては公園として整備されていたようだ。この辺りは、秋口まではヒルの多発地帯らしい。
雌岳への登りに入ると道がはっきりしてきて、ホッとする。そうして辿り着いた雌岳山頂は、標識がなければ通り過ぎてしまいそうな、地味な茂みに過ぎなかった。展望はない。
しかし、雌岳から滝方面に下る下山路の途中に、絶景スポットがあった。滝の向こうに見える山は大崩山かと思いきや、鬼の目山という山らしかった。延岡周辺にはマニアックで面白い山がたくさんある。
どんどん降りていくと前方が騒がしくなり、渋滞が発生。地元の幼稚園の遠足だった。滝までとはいえ、何十人もの園児を連れてこの巨岩をよじ登っていくのはさぞ大変だろう。
行縢山は、延岡市民の憩いの山である。雄岳までならファミリーハイクの範疇かもしれないが、雄岳と雌岳を周回するコースはなかなかの充足感だった。
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