「戦争」に強くなる本 林信吾 ちくま文庫 ★★☆☆☆
「入門・アジア太平洋戦争」という副題が付いていて、アジア・太平洋戦争を知るためのブックガイドである。内容は至ってまともなのだが、文章が稚拙なので読んでいて不快になる。残念。これでは内容まで信用できないと思えてしまう。それに、ネット右翼を意識しすぎ。感情的な文章というのは却って心に響かないもので、逆効果である。まぁブックガイドなので、ここに出てくる本を読めばいい訳だが、それならば本書は立ち読みで充分である。
本書に出てくるオススメ本の中で、特に気になったものを挙げる。
『日本の戦争』田原総一郎、小学館文庫 『おじいちゃん戦争のことを教えて』中條高德、小学館文庫 『新兵サンよもやま物語』富沢繁、光人社NF文庫 『ある日、赤紙が来て』真鍋元之、光人社NF文庫 『子どもたちの太平洋戦争』山中恒、岩波新書 『昭和天皇独白録』文春文庫 『平和の失速(全八巻)』児島襄、文春文庫 『この国のかたち』司馬遼太郎、文春文庫 『天皇と東大(上・下)』立花隆、文藝春秋 『東條英機(上・下)』亀井宏、光人社NF文庫 『昭和陸軍の研究(上・下)』保阪正康、朝日文庫 『日中戦争』小林英夫、講談社現代新書 『開戦前夜』児島襄、文春文庫 『ハル・ノートを書いた男』須藤眞志、文春文庫 『石油技術者たちの太平洋戦争』石井正紀、光人社NF文庫 『石油で読み解く「完敗の太平洋戦争」』岩間敏、朝日新書 『ノモンハンの夏』半藤一利、文春文庫 『零式戦闘機』柳田邦男、文春文庫 『特攻』森本忠夫、光人社NF文庫 『絶後の記録』小倉豊文、中公文庫 『東京裁判(上・下)』児島襄、中公新書 『南京事件』秦郁彦、中公新書 『従軍慰安婦』吉見義明、岩波新書 『天皇と日本の近代(上・下)』八木公生、講談社現代新書 『日本の戦争責任(上・下)』若槻泰夫、小学館ライブラリー 『戦争を記憶する』藤原帰一、講談社現代新書 『日本軍政下のアジア』小林英夫、岩波新書 『日中戦争下の日本』井上寿一、講談社選書メチエ
・・・それにしても、アジア・太平洋戦争に関する本は、世の中に沢山あるものだ。(08/01/21 読了)