読書日記 2016年

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「裏国境」突破 東南アジア一周大作戦 下川裕治 新潮文庫 ★★★☆☆

還暦間近の著者が、老体に鞭打ってひたすらバスや船に乗り続け、東南アジア5ヵ国を周遊する。バスが横転して肋骨を折ったり、シャレにならない。実に痛々しいが、もはやバックパッカーも若者の専売特許ではなくなり、最近では老人バックパッカーも少なくないようなので、これはこれで需要があるのだろう。
私はできるだけ移動時間を短くしたい派なので、こういう旅をしたいとは思わないが。

世界地図を眺めてみても、20年くらい前と比べて、現在は世界中のあらゆる国で治安が悪化してしまっている。そんな中で唯一希望が持てるのは、東南アジアくらいかもしれない。
大陸部の東南アジア5ヵ国のうち、ベトナム・カンボジア・ラオスはまだ未踏なので、近いうちに是非とも訪れたいと思っている。でも、旅人にとって最もディープなのは、やはりミャンマーだろう。ミャンマーはいまだに、外国人が自由に旅行することができない。シャン州東部のチャイントンとシャン州西部のタウンジーの間の陸路移動は、現在でも許されていないようだ。
私は軍事政権下の抑圧されたミャンマーを知らないが、ミャンマーの国境が旅人に開かれたのはつい最近のことだ。そうえいば、猿岩石が飛行機に乗ってワープしたのもミャンマー国境だった。(16/03/13読了 16/04/14更新)

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