読書日記 2018年

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60歳からの外国語修行 青山南 岩波新書 ★★★☆☆

良いなぁ、こういうの。

著者はアメリカ文学の翻訳者。今やアメリカは、メキシコに次いでスペイン語の話者人口が多い国だ。(実は本家のスペインは、スペイン語話者人口では3位に甘んじているのだ 。)
何の注釈もなく、アメリカ文学の中にスペイン語が混じるようになった昨今、アメリカ文学者といえどスペイン語は避けて通れない。そのようなわけで、還暦を過ぎた著者は、一念奮起してメキシコに語学留学することにしたという。

基礎スペイン語講座のようなコラムもあり、スペイン語を少し囓っているとより楽しめるだろう。本家スペインと、中南米のスペイン語の違いも面白い。
著者は翻訳をなりわいとしている人だから、英語には相当に慣れ親しんでいるはずだ。にもかかわらず、留学の末、流暢にスペイン語を操れるようになったようには見受けられない。言語習得の臨界期をとっくに過ぎている、というのはその通りなのだろうが、言い訳でもある。高齢の学習者に希望を与えるために、もうちょっと頑張って欲しかった。

でも、いくつになっても、新しい言語に挑戦し続けることはできる。
いくら旅行で多くの国を訪れても、その国に住んでみないと見えてこないことがある。私も老後には、一つの国に半年くらいずつ滞在しながら、語学学校に通ったり観光したり山に登ったりしながら、色んな言語を次々に習得していきたい・・・と密かに思っているのだ。(18/02/10読了 18/02/23更新)

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