読書日記 2024年

Home > 読書日記 > 2024年

作家との遭遇 ★★★☆☆ 沢木耕太郎 新潮文庫

題名からして、作家との対談集のようなものを予想していたが、そうではなかった。
文庫本の巻末にある解説文などを依頼されたときに、筆者(沢木耕太郎)がその作家の全作品を読み漁って書いた「作家論」集なのである。書かれた時期は、1979年から2010年までと幅広い。
思えば、一人の作家の作品を、その人生に照らしてメタ的に読み込むという作業はほとんどしたことがなかった。本書の内容を理解するには、自分の読書量はあまりにも貧困だった。

世の中には、まだまだ読むべき本が沢山あるのだ。
本書は、良質のブックガイドにもなっている。ぜひとも読んでみようと思ったのは、山本周五郎、田辺聖子、向田邦子、塩野七生、色川武大(=阿佐田哲也)、吉村昭、高峰秀子、吉行淳之介、小林秀雄、瀬戸内寂聴といったところだろうか。(24/04/11読了 24/06/21更新)

前へ   読書日記 2024年   次へ

Copyright 2024 Yoshihito Niimura All Rights Reserved.