ChatGPTは世界をどう変えるのか ★★☆☆☆ 佐藤一郎 中公新書ラクレ
著者は否定しているが、この本自体が、丸ごとChatGPTによって書かれたレポートみたいだ。すなわち、長々といろんなことが書かれているように見えるが、実際にはほとんど自明なことしか書かれていない。
そもそも、肝心の「ChatGPTは世界をどう変えるのか」について書かれていない。人類の未来について、もう少し哲学的で深みのある議論を期待したのだが。
かといって、技術的な解説が充実しているわけでもない。第1章の「ChatGPTのしくみ」にしても、これではまるで説明になっていない。
一体いかなるソフト的・ハード的なブレイクスルーがあって、突如としてこんなものが世の中に出現したのだろうか?
生成AIは消費電力が著しく多いため持続可能性がない、という指摘はなるほどと思った。人間の脳は、圧倒的に地球に優しいのだ。(25/02/19読了 25/05/17更新)