読書日記 2012年

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放射線利用の基礎知識 東嶋和子 講談社ブルーバックス ★★★☆☆

原発にとって放射線はただの邪魔者でしかないが、実は放射線は、身の回りの色んな所に利用されているのだというお話。中学生に放射線の話をしなければならなかったので、そのネタ本として使わせてもらった。

放射線の利用としては、レントゲン撮影をはじめとして医療への応用が有名だが、それ以外に、工学分野や食品分野にも利用されている。前者としては、半導体のエッチングや車のタイヤに使われる強化ゴムの製造などがある。後者としては、例えば、ジャガイモにガンマ線を照射して発芽しにくくさせることが行われている(ガンマ線を当てると、盛んに細胞分裂を起こしている芽の細胞に障害が出るのだ)。色んなことが網羅的に書かれていてストーリー性がないので、読んでいて引き込まれるような本ではないが、類書がなかったので重宝した。(12/02/29読了 13/02/10更新)

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