読書日記 2019年

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新ゴーゴー・インド 蔵前仁一 旅行人 ★★☆☆☆

なるほど、これが蔵前仁一の処女作にして、「バックパッカーのバイブル」とまで言われた本──。

本書が出版されたのは1986年だから、もう充分に歴史的である。その頃の日本は今よりも相対的にずっと豊かだったから、当時のインド人にとって日本人の金満ぶりは相当なものだったろう。だが、そのインドも、もはや貧しい国というイメージはあまりなくなった。

著者は、貧しくて悲惨な、精神修行のようなインド旅行のイメージを払拭し、面白くて楽しい、脳天気なインド旅行を描きたかったという。
今読んでみたところで、ごくありきたりに思えることしか書かれていない。(当時のインドではヘロインが簡単に手に入った、というのはびっくりだが・・・。)
でも、当時は「等身大の」インドの情報が手に入らなかったから、これでも存在意義があったのだろう。
とはいえ、たとえ若かりし頃にこれを読んだとしても、これによってインドに行きたいとは思えなかっただろう。かつて、長期の旅に憧れていながら実践に移せなかったのは、こういうヒッピーみたいな旅をしたくなかったからのような気がする。(19/01/20読了 19/01/26更新)

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