文章読本 ★★☆☆☆ 井上ひさし 新潮文庫
文豪の書く文章読本は、なぜかくもつまらないのか。古今東西の文章を蒐集してきたのはいいが、あまり意味のあることは書かれていないような。
あるとき、ある概念が「染色体」と名付けられる。やがてその概念が遺伝子関連地図と光学顕微鏡による観察結果との照応により実体となって「DNA」と呼ばれるようになる。この無計画な多産性。むろん科学者たちは必然性があってそうしたのだろう。しかしわれわれ門外漢はどっちか一つあれば充分、二つも与えられてとまどうばかりである。
などと、自分の無知さを棚に上げて頓珍漢な批評をしているのはいただけない。(22/02/12読了 22/04/06更新)