不思議な数列 フィボナッチの秘密 アルフレッド・S・ポザマンティエ、イングマル・レーマン 日経BP社 ★★☆☆☆
『ひとけたの数に魅せられて』(マーク・チャンバーランド)にすっかり魅せられてしまい、数学読み物をたくさん買い込んだ。
本書は、丸ごと一冊フィボナッチ数(と隣り合うフィボナッチ数の比の極限としての黄金比)についての本である。このシンプルな数列について、そんなに多くの語るべきことがあるのかと思うかもしれないが、実際のところその心配は正しい。残念ながら、この本は冗長でくどく、内容も初等的すぎて面白くない。数学的には無意味なこじつけも多い。
マンデルブロ集合にフィボナッチ数が現れる話からは、深遠な世界が垣間見えるが、その部分は別の著者によって書かれたものだった。(16/06/28読了 16/11/06更新)